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パーマによって髪が傷むのは宿命

現在、広く行われているパーマは、加熱ではなく化学反応によってウェーブをつけるコールドパーマです。この方法は、化学作用によって毛髪の構造を変化させるので、髪を傷める可能性は少なくありません。

パーマがかかるしくみを、少しくわしく見てみましょう。

毛髪は、アミノ酸が種々に組み合わされたケラチンというタンパク質でできています。ケラチン分子は、らせん状につながったアミノ酸の鎖を、アミノ酸のーつであるシスチンが束ねている状態です。シスチンどうしの結びつきはシスチン結合といい、自然な毛髪は、シスチン結合のおかげで、引っ張ったり曲げたりといった力に強い抵抗力を持っています。パーマは、毛髪の内部に化学薬品をしみ込ませて、この髪の分子構造を化学的に変化させるものです。

パーマをかけるときは、まず、ロッドなどを巻いて、髪内部の成分の結合を変形させます。そして、パーマー液のチオグリコール酸の還元作用でシスチン結合を切断し、髪を軟化させます。次に、パーマ2液で毛髪内部の成分を再び結合させ、元の硬さに戻します。こうしてウェーブをつけるのがパーマです。

ストレートパーマや縮毛矯正もまったく同じ原理です。ストレートパーマと綿毛矯正は、ウェーブ状の髪のシスチン結合をパーマー液で切り離し、パネルにつけてまっすぐのばしてから、パーマ2液でまっすぐのまま固定します。

パーマには2種類の液体を使いますが、このうち髪にダメージを与えるのは、はじめに使われるー液、チオグリコール酸の液体です。この物質には、もともと皮膚の角質やつめ、毛髪のケラチンを破壊する作用があります。パーマは、このような化学薬品の作用を利用して、髪内部の自然な結合を切断したり、再結合させたりするので、毛髪には多くの負担がかかります。そのため、程度の差はあっても、パーマによって髪が傷むのは宿命ともいえるのです。

最近は、パーマ液自体、髪へのダメージを最小限に抑えるものが開発されたり、キユーティクルを保護するトリートメントが使われるなど、髪の傷みを防ぐための工夫がされています。といっても、頻繁にかければ化学薬品によるダメージを与え続けることになり、髪への負担は決して小さくありません。2か月にI回より頻繁にならないようにし、髪を守りたいものです。

枝毛、切れ毛の原因になるスラッシングとドライヤー

髪は非常にじょうぶにできていて、I本で150g程度のものをぶら下げることができると言われます。日本人の毛髪は平均約10万本あるので、1本で150gなら計算上は10万本で15トンもの重さのものを引っ張ることができることになります(実際には不可能ですが)。これは、受かケラチンというじょうぶなタンパク質でできているためです。

しかし、髪の表面をのり巻きののりのように包んで保護しているキユーティクルは、髪の中でもいちばん損傷を受けやすい部分でもあり、摩擦や熱、化学物質によって、かなりのダメージを受けてしまいます。

例えば、無理なブラッシングをしたり逆毛を立てたりすると、かわらのように重なり並んでいるキユーティクルをはがしてしまいます。また、髪はタンパク質でできているので、ドライヤーを高温で使ったり、近づけすぎたりすると、タンパク質が熱によって変性してしまい、髪はもろく、弱くなってしまいます。

頭皮の表面から上に出ている毛髪は、すでに死んだ細胞でできていることは前に説明したとおりです。したがって、髪はいったん傷つけられると、もう元には戻らず、その髪が抜けて、次の新しい髪に生え変わるのを待つしかありません。その意味で、髪はいつも大事に扱う必要があります。

ダメージヘアで最も多いのは抜毛、切れ毛です。女性に多いイメージがありますが、男性にもあります。まれに、自分で毛髪を触りすぎて髪が切れてしまうことがあります(結節性裂毛症)。

多くの女性が抜毛や切れ毛を防いだり治したりするために、毎口髭の手入れを欠かしません。ところが、皮肉なことに、この毎日のヘアケアが髪に負担をかけ、傷める原因になっているのです。

毛髪が傷む3大原因は、摩擦、熱、化学物質です。摩擦はブラッシングによるもの、熱はドライヤー、化学物質はパーマやヘアダイです。もちろん、どれも適切な方法で行えば、それほど髪を傷めることはありません。しかし、残念なことに、多くは毎日のヘアケアが誤っているために、自分で髪にダメージを与えているのです。

ブラッシングは、髪どうしのからみつきを直し、ほこりをとり去るために必要ですが、からんでブラシの通りにくい髪にはつい力を入れすぎて、わざわざ自分で抜毛をつくっているようなものです。

特に、髪が乾燥しているときは注意が必要です。髪は外気の湿度の影響を受けやすく、雨の日は湿気を含んでうまくまとまらずイライラ・:という経験はだれでもあると思います。が、髪の健康にとっては、湿度の低いときのほうが問題なのです。

髪の表面は、キューティクル(毛表皮)がウロコのようにおおって、髪の水分や脂分か外に流れ出ないように保護しています。そのおかげで、髪にはつやや張りがあるのです。

しかし、髪が乾燥しているときは、このキューティクルの並び方が乱れて、表面がささくれ立ってはがれやすくなっています。そういう状態のときに、強い力でブラッシングをしたり逆毛を立てたりすると、キューティクルの並びをさらに乱し、バラバラにしてはぎ取ってしまうのです。

抜毛は、こうしてキューティクルがはぎ取られて、中の繊維がバラバラになった状態、そして切れ毛は、これがさらに進んだ状態です。

ドライヤーの熱も、髪にダメージを与えます。特に、短時間であっても高温で乱暴に乾かそうとすると、髪をからませたり、表面のキユーティクルの並びを乱れさせ、結果として枝毛や切れ毛を招いてしまいます。ドライヤーは、時間をかけてていねいに、控えめに使うことがポイントです。

髪が乾燥しているときは、軽く湿らせてから、からまりを解くようにゆっくりとブラシをかけます。また、いったん枝毛になってしまったら二度と元には戻らないので、枝分かれしている部分より根元に近いところから切り、枝毛がさらに進まないようにします。