頭皮にさまざまなトラブルが起こる第一の原因は、頭皮には顔やからだの皮膚よりも皮脂が多いことです。皮脂は皮脂腺から分泌され、その皮脂腺は毛根部にあります。つまり、皮脂は毛髪とワンセットなのですが、頭にはほかの部位よりも毛がたくさん生えているため、皮脂の分泌も多いというわけです。

それでも、トラブルが起こる人と起こらない人、起こっても軽い人と重症になってしまう人がいるのは、人によって頭皮のタイプが異なるからです。

同じ人でも、温度や湿度などの気象条件、住む場所といった環境によって、また、からだの健康状態によって皮脂の分泌は左右されます。

したがって、それぞれの状態に応じたケアをしているかどうか、そこがトラブルを避けられるかどうかの分かれ目です。注意が必要なタイプは、皮脂が過剰に分泌される脂性肌と、少なすぎる乾燥肌です。

脂性肌、乾燥肌というのは、顔についてだけでなく、頭皮についても言えることです。洗顔後はスッキリしているのに、数時間もすると鼻の頭や額がベトベトして、あぶら取り紙に頼らざるを得ないという人は、頭皮も脂性肌だと考えてよいでしょう。

頭皮のほうが毛穴の数が多く、皮脂の分泌量も多いので、もっとギトギトして深刻かもしれません。こういうタイプの頭皮をシャンプーーしないでいると、過剰な脂がかたまり、炎症を起こしてしまいます。脂漏性皮膚炎などの炎症は、毛髪の生育を妨げ、脱毛を招く原因の一つになります。

一方、アトピー性皮膚炎などのように、皮膚がかさかさしてかゆみが気になることが多いという人は、頭皮も乾燥肌である可能性があります。

本来は頭皮を守ってくれるはずの皮脂の分泌量が足りないため、表面の防御機能が低下して、細菌やシャンプー、整髪料などが真皮に入り込み、それが刺激になってかゆみが起こります。かゆいからといって頭皮をかいてばかりいると、かぶれから炎症(乾燥性湿疹)を招いてしまいます。こうした状態もまた、髪にとっては好ましくありません。

このように、皮脂の量は、頭皮や頭髪の健康状態をみるバロメーターのようなものです。多すぎても少なすぎてもよくありません。多すぎる場合は余分な皮脂を取り除き、不足している場合は適度な潤いを与える必要があるのです。

フケにも脂性と乾性があり、それぞれ頭皮の性質と同じものが生じます。

ただし、フケは季節によって変化します。湿気の多い梅雨から夏にかけては脂っぽくなり、空気が乾燥している冬は乾性に傾きがちです。






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